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カラス

2009年7月19日
夕方、近所で一番賢くて元気なカラスが少しはりきって鳴くので外を見ると夏らしい陰影のはっきりした夕暮れだ。
数週間前、長雨が急に止んだ夕方に同じカラスが同じ鳴き方をもっと派手にして回った時は
20~30分後に昼間に戻ったように明るくなり、そして金色の夕暮れがやってきた。
雨雲の残る空の端から光が戻り始めたのを見てカラスは騒いだのだろう。
あの時ほどのはしゃぎようではないが
あんなに鳴くならよほど美しいのだろう、きちんとみようと思って近くの土手に行くと完全な半円の虹が立っていた。
雲が多いので透明感がないけれども七色が区別できる大きな虹で右下が二重になっている。
川をまたいで視界の端から端までかかった虹の下の橋を電車がゆっくり渡って行き、散歩していた人たちが立ち止まって見ている。
賢いカラスの声はし続けていたが姿は見えなかった。
しばらくして虹が薄れだしたので出たついでに買い物に行くことにして土手を降り路地を抜け環七の歩道橋を上がると
真上の街灯に賢いカラスが来て止まった。
話かけるとじっと見下ろしてくるので立ち止まり、下で手すりにもたれて虹の切れ端を見ていた。
少しするとカラスが近くの電線に飛び移り虹と反対の方向を向いて何かに呼びかけるように3x2回鳴いた。
振り返ると荘厳なばら色の夕焼けだった。
 

From → Jungle Crows

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